その上、
僕は顔立ちは
整ってはいないし、
運動神経もあまり
良くないし、
これといった
特技もないし……
………………………
………………
………
『……ねぇ……
ねぇってば……』
あぁ。
どうやら僕は
放課後授業の後、
席に座って
考え事をしている内に
寝てしまったみたいだ。
昼間は暑かったのに、
初夏独特の
夕方の
爽やかな風と
共に
陰る西陽が、
時間の経過を
物語っている。
『……ねぇ、
もしかして
死んでるんですかぁ?』
「……んな訳ねぇだろ。」
僕は自然に口から出た
突っ込みと共に、
机に突っ伏していた
顔を上げた。
が、
『…………』
「…………
…っ…!!?」
ほぼゼロ距離である。
……しかも女の子と。