「何か、変な感じ」
クスクス笑う煌くんをこんなときまで可愛いと思ってしまう。
私を真っ赤にさせたのは煌くんなのに。
「華衣ちゃんて照れ屋？」
「ある特定の人だけにね」
祐吾くんが真里に聞くと「なるほどね」と意味深な微笑みを浮かべた。
そしていきなり煌くんは変なことを言い出した。
「オレも、"華衣"じゃなくて"華衣ちゃん"って呼ぼうかな」
あまりの唐突さに皆沈黙。
…何言っちゃってるんだ、煌くんよ。
呼び捨てもちゃん付けも変わらなくない？
ていうかさりげなく私の名前を二回も呼んでくれた……！
ちょびっと恥ずかしい気持ちもあるけど嬉しい…。
「咲月いきなりどうした。しかも何だ。オレ"も"って」
「だって祐吾も拓哉もちゃん付けだし、これなら馴れ馴れしくないし且ちょっと親しげだから」
ちょっと遠慮気味に言う煌くん。
…可愛いなぁ。
