「裕子、数学の教科書貸してくんね?」

「もぅ…自分のくらいちゃんと持ってきなよ」

「ごめんて」

「はい。汚したら500円ね」

「…え。そんなに友達から取っちゃう?」

「だって拓哉だもん」



―――――どうして。



「祐吾、これ何て訳すの?」

「…Please be for a long time together?"ずっと一緒にいてください"」

「ずっと一緒だよ?」

「って。これ何処にも書いてなかっただろ」

「だって英語わかんないし」

「…真里って英語以外なら出来るのにな」



―――――どうして?



「咲月ーお茶貰ってもいいか?」

「冷蔵庫に入ってるよ」

「あ、オレンジジュースあんじゃん!貰っていい?」

「ダメ。オレの」

「けちーっ」



―――…どうして私、煌くん家にいるんだろう。




二つの四角いテーブルがくっつけられて、六人がそれを囲むように座ってた。

……気がついたら。