ニマーと笑った祐吾くんに嫌な予感…。



「華衣ちゃんが咲月と帰ればいいんじゃない?」



…………………。


いやいやいや。何言っちゃってんの。意味分かりません。


「なぁ咲月」

「え?」

「その傘さ、拓哉に貸して華衣ちゃんとはどう?方面一緒だろ?」

「まぁ…何でもいいよ」


煌くんも呑気な返事しないでよーっ!!

私の気持ちは!?聞かないの!?


ゆうちゃんも真里も何か言ってよ!


「いいね、祐吾はあたしと帰ってついでに家寄ればいいし」

「私は皆と方面が違うから直ぐバイバイだし」

「「祐吾の意見に賛成」」



正論を言ってるけど、楽しんでるじゃん!!

ゆうちゃんも真里も笑いを堪えきれてないですけどっ。


そして祐吾くん。私の気持ち完璧に知ってて言い出したよね?


「だって。駅まで一緒でいい?」


何にも疑ってる様子のない煌くん。


少しは人間観察をしてみた方がいいよ?


あそこにいる悪巧みをしてる奴らみたいのが沢山いるからねっ。


「華衣ちゃん。俺からも頼む。気持ち…分かるべ?」


拓哉くん…きっと貴方も知ってて頼み込んでるよね。


でも、皆が賛成してるなか一人反対するのは気が引けて


「………うん、いいよ」


承諾してた。