鶴くんの手が私の顔に触れそうになったとき、


私の視界から、鶴くんが消えた。


……あれっ?


「てめ~、セコいヤツだな。さやにコビってんなよ?」


振り向けば、私のうしろで当麻くんが鶴くんをはがいじめにしていた。


あはは……。


鶴くん首しめられる寸前。顔を歪ませ、両手を必死にブンブン振っていた。


「うわっ、ごめんなさい~っ! ただ手伝おうと思っただけでっ……」


「ちょっと、当麻くん……」


「さやは黙ってろ。……最近、マジムカつくんだけどコイツ。1回シメなきゃなぁ?」


当麻くん、ニヤニヤして鶴くんの頬を軽くペチペチたたく。