「マジっスかぁ?」


「だからな?当麻……」


あれ、やっぱり。


玄関にあった靴、当麻くんのだ。


リビングから聞こえるのは、お兄ちゃんと当麻くんの声だった。


ホントふたり仲いいんだから。


今日当麻くんを誘って、一緒に帰らないって言ったのは、うちに来る予定があったからなんだ?


だったら教えてくれればいいのに。


靴を脱いでいる月ちゃんと鶴くんも、リビングの声を聞いて、当麻くんがいるって気付いたみたい。


「さやちゃん……、オレ帰ろうか」


鶴くん、ちょっとビビりぎみ。