私と当麻くんの恋物語。
まだまだ
続く……みたいです。
1年生の時に続き、いつもお昼休みは
2人一緒に空き教室で過ごしてる。
お弁当を食べて、当麻くんが私の膝でお昼寝。
私は当麻くんの頭を膝にのっけて、毎日読みかけの本の続きを読む。
起きない時は、昼休みが終わる頃に当麻くんを起こすんだけど、
だいたい、当麻くんは途中で目を覚ます。
そしたら、また
甘い時間の始まり。
読みかけの本はずっと、ラストまでいかないんだ。
「さや……、次授業サボろーか」
今日もお昼寝の最中に、当麻くんは目を覚ました。
当麻くんは、私を見上げ笑みを浮かべる。
「こら~。ダメだよ?次の授業、小テストがあるからでしょ。知ってるんだから」
「違うって。もっと、さやと一緒にいたい」
当麻くんは寝転がったまま手を伸ばし、私の髪に触れる。
……もぉ。
最近はちゃんと真面目に授業に出てる当麻くん。
ここでサボりグセがついちゃ、意味ないよね。
また、キスされちゃうだろうけど、
次の授業には絶対間に合うようにするんだから!
なーんて
自分ではそう決めていたのに、いつの間にやら当麻くんのペース。
「さ~や」
ニコニコする当麻くんを上から見下ろす。
「何?」
「……早く」
当麻くんは、唇から舌をちょっとだけ覗かせていた。
「もぉ、知らない!」
また変な風に挑発してぇ。
私からはしないんだから。
「あ、拒否か?」
当麻くんは、ニヤニヤして……
ガバッと起き上がった。
当麻くんは起き上がった途端に、両手で私の後ろ頭を抱え込み、
色っぽい視線を向けてくる。
吐息がかかりそうな距離に……
すっごくドキドキしてきた。
「なぁ、このままキスする?しない?」
もぉ、
意地悪~。
当麻くんは唇をついばむ真似をしながら……敢えて触れないんだ。
そんな事されたら、
私からしちゃう。
唇を合わせようとすると、当麻くんは突
然横を向いたから、
そんな私は、ほっぺにチュ。
あれ。
ん……でも、たまにはこれもいいかも。
当麻くんのほっぺ、肌のキメが整ってて、すごく柔らかいの。
女の子みたいだねって言ったら、多分怒るから言わないけどね。
何度か軽く、チュってしてみる。
そのたびに当麻くんは、肩をすくめて喜んでいた。
「さや~、後で倍返し」
ニヤニヤする当麻くんは、後って言ってたくせに、
すぐ
キスのお礼参り?
に、やって来た。
「……んっ」
甘い吐息に酔いしれる。
でも、
もうすぐ。
―カラ~ン、コロ~ン。
相変わらず間の抜けた
チャイムの音。
当麻くんは、その音が聞こえてるはずなのに
どんどん深くキスをしてくる。
「ちょ……っと。……ダメ。早く、戻らないと」
唇を離した隙に、そう言ったものの、
「あん?まーだ」
当麻くんには全く通用しない。
当麻くん、
こーなったら聞かないから。
……どうしよう。
このまま
サボっちゃうのかな、私。
って思ってると。
――ガラ。
扉が開く音が
した。
廊下側に背を向けていた私は、それが誰なのかを確認できずにいた。
私が目を開けると、
当麻くんは……
鋭い視線で
入口の方を見ていた。