無機質な電子音。

私が鼻水をすする音。



そして、








「…龍?」








聞こえるか聞こえないか、瀬戸際の声。



でも、聞こえた。

龍の声が、








「龍!!!」


「ん?あぁ…おはようっす」


「おはようちゃうわ!!!」






英寿くんから離れて、龍の顔を見る。



まるで寝ぼけたような表情に、虚ろな瞳。

更には欠伸までして。







「うちの事わかる?!」


「はい?ゆいさんっしょ?」


「この人は?!」


「英寿さん」


「龍の肩書きは?!」


「…白虎連合幹部候補」







とりあえず記憶は無くなっていないみたい。

安心の意味で溜め息を零し、ベッドにうなだれた。



ナースコールっと。











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