いつも通り朝学校へ行くと教室の前には、咲と朱里がいた。
俺も望も無視をして自分の机へと向かった。
「ねぇ裕也〜」
かけよって、
喋りかける咲。
「何か用?」
無表情に咲に言葉を返す。
「咲ね、、、別れたくないよ...何か悪いことしたかな?」
「別に」
だんだん甘ったるい話し方が鬱陶しくなってくる。
なんでだろうな...前は
確かに少しは愛情があった、それなりに愛してた。
今となっては、そんな感情さえ咲におきない。
「鬱陶しい〜
なぁ裕也出ようぜ。」
同じように望も朱里に
何か言われていたのか
イライラしている様子だった。
その時、莉子と綾が
教室に入ってきた。
2人とも、咲と朱里を見て動揺していた。
ーどういうこと?
莉子に答えようとしたとき咲が莉子に掴みかかった。
莉子を引き寄せようと
しても避けられてしまう。
莉子はそのまま教室を
飛び出していった。
追いかけようとしたが、
それを引き留めたのは
綾だった。
「待って!!」
振り返って綾をみると、
綾は目の縁を赤くして
手を握りしめていた。
「綾...」
さしのべられた望の手を
避ける。
「中途半端なこと・・・しないでよっ...莉子はね、、、
莉子はもう十分傷ついてきたんだからぁ!!」
綾の話で初めて知った。