「あいつなの!?咲と別れる原因ってあいつなの!?」





俺の姿を見つけた咲は、駆け寄って問い詰めてくる。




「そうだって言ったら。」




「別れないからっ・・・絶対別れない!!」





泣き出す咲をなだめることもしない。




「っどうして...!!あいつは翔貴に遊ばれてる女なんだよ!?」




その言葉を聞いて、咲を睨み付ける。




「お前は違うのかよ。」





「えっ・・・?」




泣き止む咲。




「俺が知らなかったと思ってんのか?」




鼻で笑う





「翔貴に遊ばれてんのはお前の方じゃねぇの。」




どんどん咲の顔が青ざめていく。




知らなかったわけがない。咲が翔貴にとりよっていたことを。




「俺からしたら別にいいけどな。お前のこと好きでもねぇしな。」





冷めた目をして咲を見下ろす。




「・・・決まったな。」




咲の横を通りすぎる。



咲はもうそれ以上何も
言わなかった。