遼太が答えないって事は、きっと顔真っ赤にしてるハズ。


 それと……よく聞き取れないけど、多分遼太は引っ越す事とか異動の事とか、付き合った事も話したんだと思う。
 

「ねぇ、遼ちゃん……知ってたかもしれないけどさ……あたし……遼ちゃんが――」



「――ッ」


 俺は急いで両耳を塞いだ。


 耳が潰れすぎて痛くなってきたけど、あの部分は絶対に聞きたくない。


 もし今聞いてしまったら俺は本気で倒れる気がしたんだ。