「平岡君、一服いっていいよー」 左耳につけたインカムのイヤホンから、聞きなれた上司の声が聞こえてきた。 「了解しました~」 すぐさま答え、俺はホールを背にして休憩室へ向かう。 静かな場所でのインカムのやり取りは耳が痛くなってしまうから、休憩中はいつも外してる。 「あ~、なんか疲れたわ」 休憩室に完備されてる冷蔵庫を開け、スポーツドリンクを取る。 「生き返る~!」