「見すぎ」


「見てねーよ」


 少しの沈黙が流れた後、ナナが口を開いた。


「あそこのカフェ行こうよ。カフェオレ美味しいし」


「相変わらず甘党だな」


「乙女は甘いものがスキなの!」



「……じゃあ遼太は乙女だな」


 ナナのはにかんだ顔を見て、言わなきゃ良かったと思った。