駅で隼人と別れた俺は、重たい荷物を抱えながら石松屋まで走った。


 まるで荷物たちが行きたくないって言っているような気にさえなってくる。


「はぁっ、はぁっ」


 石松屋の扉の前で、退屈そうに携帯をいじっている女が一人居た。



 ――友里だ。