ジークはそう云うと立ち上がる。
そんな彼の様子をティースは不思議そうに見ると、ジークは苦笑して彼を見下ろしながら言った。

「授業、呼びに来てくれたんだろうが。」

「あ…」

「行こう。じゃないと、お前まで怒られる。
まぁ、詳しい話は授業が終わってから聞くさ。」












「で、どんな女？」

お昼。
学院の食堂で二人はテーブルに付き、ランチを食べながら先程の会話の続きをしていた。

但し、小声で。

近づき難い雰囲気を持つティースではあるが、端から見るだけでも良いからと云った理由で近くに座ってくる女生徒も少なくはない。
第一、この様な話を他人にも聞かれたくは無いだろうが…食堂以外では、飲食は禁じられており、一番早くこの会話が出来るのは今だった為に、仕方がなかった。