(生徒に敬語なんか使う必要無いのに…)

そんなフレイアの考えを余所に、ティースに言われ女性はフレイアの腫れ上がった足首に触れ、暫く触診すると少し考え言った。

「骨は折れてないけれど、大分腫れているわね。
これだと、靱帯が切れてるかも知れないから…固定して、しばらく安静にしてもらわないとね。」

女性の言葉にフレイアは問う。

「…いつ治りますか?」

「二週間位かかると思っても良いわね。
もっとも、人間なら…だからもう少し早いかも知れないし、遅いかも知れないけど。」

その言葉にフレイアはため息をついた。
治るまでの、しばらくの間、学院は休まなければならなくなる。
そうなれば、授業が遅れるのは目に見えていたし、もうすぐ試験もある。
試験はギリギリ受けれるにしても…

(今年は、落第かも…)
そう思うと真っ青になる。
実際、学院での授業は大変だが色々な知識を身につけるにはここが一番良い。しかし、一度授業を休むとその分取り返すのが困難になり、ましてや二週間もとなれば…

(絶望的…)

だった。