「……………」
「……………」
泣き腫らした目は二人とも真っ赤で…
マヌケだった。
「あゆみ…」
「?」
「ありがとう」
「…………」
「ありがとう、もぅ大丈夫」
「保…」
「俺もずっと思ってた…このまま、あゆみに甘えてたらダメだって…縛り付けつけたらいけねぇって…でも好きすぎて無理だったんだ。ゴメンな…」
夕日が差し込む部屋で…保は…呟くように言った。
わかるよ……
全部。
わかりすぎる…
お互いの気持ちが…
だから…こんなに辛くて…
清々しいんだ……
ありがとう
本当にありがとう…
「翠のおかげだな」
「え?」
「俺達が…ちゃんと話し合えたのも…全部……お礼言っといて…」
「うん…」
…早く翠に会いたいな。
「…行けよ」
「え?」
「翠に会いに」
「…………」
「俺に遠慮すんな、幸せになれよ」
「…っ、ありがとう!大好きだよ」
「ばーか」
保…本当に…ありがとう。