「保といたら…本当に楽だよ……全部わかってくれるから…でも……私にとって保は恋ではないの……。幼なじみ……なだけなの」
「……………」
「保……私は保のお姉ちゃんだよ。」
「…………っ……」
「……ねぇ…私…酷いことばっかり……言い続けてるけど…保が大切だから…保にはね…私よりも素敵な女の子がいるから…その可能性を…今から潰さないで……」
「…支離滅裂。なにが言いたいんだよ……」
そう笑いながら言い…保は私から離れた。
「俺はずっと…あゆみが好きだった……本当に……だから、翠と幸せになれなんか言えねぇ…」
「……………」
「でも…あゆみが言いたかったことは…わかったから……」
「保…」
「ゴメン…ずっと縛り付けて……甘えて……でも…本当に……好きだった……好きで好きで……ずっと…」
泣き崩れる保を私はただ抱きしめて…頷くことしかできなかった。
「…………」
ごめんね、ありがとう。
幼なじみと恋心…
子どもの私にはわからなかった…体ばっかりが大人になって……まだまだ子どもの私だから……
保の気持ちをわかることなんて…出来なかった。
傷つけてゴメン
好きになってくれてありがとう。
この気持ちを今、保に伝えてもダメだ。
だから…今は…ただ抱きしめるだけ…