秘書探しについては、個人情報の流出を避ける警視庁に頼んでも十中八九聞
き入れてもらえない。



なので仕方なく個人的に村井へ頼んだのだ。





「あんまり無理するなよ。バレれば俺もお前もお払い箱だ。」
 


「ひっ、怖いこと言うなぁ~。まあ僕なりには頑張ってみるけど…。あ――そうだ、八崎君に一つ聞きたいことがあって。ちょっといいかな。」
 


「ああ、何でも。」
 


「前科のある人間も候補に入れていい?」
 


意外な質問だった。八崎は少し考える。
 


「前科アリか……いかにも警察らしいな。事情にもよるが、一応候補に入れておいてくれ。」



 「分かった。話はそれだけ。じゃあ、夕方になったらメールで資料を送るか
ら。」