「どうしたの、城島君。」
 



「3年の…八崎先輩が呼んでたぞ。正門の前で待ってるって。」
 



それだけ言うと、城島はくるりと踵を返した。そして何事もなかったように教室を出ていく。
 



しばらくの間、3人の中に沈黙が流れた。
 




「う…嘘っ。」



口火を切ったのは美春だった。



「ちょっと結…あんた何しちゃったのよ。」
 


「別に、何もしたつもりはないんだけど。」
 


「もしかしてぶっ殺…。」
 


「いや、あえての半殺し?」
 


美春と涼子が恐ろしい会話を始める中、結は大声でストップをかけた。
 


「ちょっと待って!」