東郷高校はその校風もあって、女子の生徒数が劇的に少ない。
このクラスにも女子は三人しかいなかった。
しかし、反面女子同士の結束力は男子など比に値しないほど強かった。
「真面目に授業聞いてるのなんて、クラスの中じゃ結だけだって。ほんっと真面目人間だよね――。あの子は。」
「だってさ、結。…ってか聞いてる?」
美春が机に押し付けられたショートカットの髪をわさわさと撫でた。
下を向いていた少女は、わっ、と小さな声をあげて顔を起こした。
「ふわぁ~、寝てたよ―――。で、なに話してたの、2人とも。」
半開きの目のまま、椎名結は友人に問いかけた。美春と涼子は驚いて顔を見合わせる。
「ゆ、結でも寝ることとかあるんだ……。」
「当り前だよ、美春ちゃん。不眠症じゃないんだし。……あ、もしかして今、授業中だった?」
思い立った結は本気で慌てだした。その様子を見て、涼子は思わず噴き出してしまう。
このクラスにも女子は三人しかいなかった。
しかし、反面女子同士の結束力は男子など比に値しないほど強かった。
「真面目に授業聞いてるのなんて、クラスの中じゃ結だけだって。ほんっと真面目人間だよね――。あの子は。」
「だってさ、結。…ってか聞いてる?」
美春が机に押し付けられたショートカットの髪をわさわさと撫でた。
下を向いていた少女は、わっ、と小さな声をあげて顔を起こした。
「ふわぁ~、寝てたよ―――。で、なに話してたの、2人とも。」
半開きの目のまま、椎名結は友人に問いかけた。美春と涼子は驚いて顔を見合わせる。
「ゆ、結でも寝ることとかあるんだ……。」
「当り前だよ、美春ちゃん。不眠症じゃないんだし。……あ、もしかして今、授業中だった?」
思い立った結は本気で慌てだした。その様子を見て、涼子は思わず噴き出してしまう。