翌日。
 



前代未聞の2日連続で八崎が登校してきたので、教室の中は騒然としていた。
 


「お…お前、どうしたんだよ?」
 


長谷部がおずおずと尋ねてきた。



八崎は持参したクリームパンを齧りながら答える。
 


「まあ、ちょっと訳ありなんだ。色々調べなきゃならない。それよりもさ、昨日椎名ってヤツの話をしただろ?」
 


「あ――、そんな話もしたな。」
 


それで?と長谷部は言った。
 


「そいつのフルネームって分かるか。」
 


「フルネーム?…さあ、何だったかなあ。ちょっと待ってて。」
 


長谷部は教室を見渡した。


そして、いつも入っているグループを見つけると急ぎ足で近寄る。