大分走ってきて、
屋上。
いつもの場所に座って、
息を落ち着かせた。
来るわけ無い。
だって来てたら
もっと前に追いつかれてる。
ため息がでた。
触ってくれるとか..
そういうこと以前に
那都君は私をもう
スキじゃなかったなんて、
何で私は
きづかなかったんだろう。
気づいてたら、
こんなに苦しく
ならなかったのに。
こんなに近くにいたいのも、
ぎゅっと苦しいくらい
抱きしめてほしいのも、
繋いだ手から伝わる温もりを
感じたいのも。
私だけ..
私だけだったんだ...
そこまで考えて
一筋頬に涙が伝った。
こうなるともう
涙はとまらない。
よし、病もう。
と決意をした時、
開くはずの無い扉が
2人の影と、
荒い息とともに
あらわれた。