学校からバス停までの間には、ヒマワリ畑があった。

文字通り、背の高いヒマワリが太陽を目指して咲いている。

一面の黄色。

太陽の花たちに飲み込まれてしまいそうだった。


「アイス」


突然、後ろからした声と共に、首筋に冷たい感触が触れる。

肌に溜まった熱を逃すかのように、その冷たさが広がって行った。


「竹井…」


振り返るとそこには竹井がいた。

ヒマワリを背にして、穏やかな笑みを浮かべている。