「折原さんのこと、好きなんだ」
ある日、学校の中庭。
同じクラスの男子(名前知らない)に呼び出されて来てみたら…告られた。
でも、私は誰とも付き合う気はない。
だって、恋人がいても何も変わらないでしょ?
意味ないじゃん。
「…ごめん、私 彼氏欲しくないの。だから付き合えない」
ペコっと、一応頭を下げて断った。
私、折原 美桜(オリハラ ミオ) 16歳の高2。
周りからクールな性格だと思われている。…らしい。
「美桜、明るくない断ったのかよ」
後ろからそんな声が聞こえて振り返ると、幼なじみの 篠田 優(シノダ ユウ)が そこに立っていた。
家が隣で、明るい性格をしている。
私と反対の茶髪。
そしてモテるらしいけど…優は、あまり女の子と付き合わない。
「うん。断ったけど?」
「ホント誰とも付き合う気ないよな、美桜って。」
別にいいじゃん…本当に彼氏とか欲しくないんだもん。
そう思いながら校舎の中に入った。

すると廊下である2人が喋ってた。
「龍、英語の教科書貸して~♪」
「……。花、忘れすぎ」
佐藤 花(サトウ ハナ)と、小田切 龍(オダギリ リュウ)。