「……僕はあんたを殺したい」

空を見上げたまま小さく呟くと、彼は少し窺うように僕を見て、それからニヤリと笑って見せた。

「……俺が、柏木瑞穂の秘密を知っているからか?」

彼のその問いにコクンと頷いて返す。

彼は最後の一口のアイスを食べ終わると、残ったアイスの棒をゴミ箱に向かって投げ捨てた。

「この先もそうやって柏木瑞穂を守っていくつもりなのか?辛い事も悲しい事も全てを……お前だけが背負って」

彼のその言葉に、グッと息を呑んだ。