「なぁ、アイス好き?」

そう言って彼がニヤリと笑って、アイスの自動販売機を指差した。

「……別に」

そうそっけなく答えるよりも早く、彼は自販機にお金を入れ、チョコチップのアイスクリームを買ってしまった。

「ほれ、チョコ食えるよな?」

きっと今この状況を他人が見たら、怪しく胡散臭いオヤジに唆される女子児童の姿に見える事だろう。