「ハンカチなら……持ってます」

そう呟き、持っていたカバンから……真っ白なハンカチを取り出す。

「それ……僕の……」

彼のその言葉にコクンと頷いて返すと、彼は優しく笑って同じように頷いて返した。

「もう暫く……貸しておくよ」

彼はそう言って笑うと、ポンポンと私の頭を撫でる。

彼のその大きな手は私の全ての罪を許すかの様に優しく……そして温かかった。