「じゃあ勝手にOKしちゃうから」

「は?なにが?」

ホンットに何にも聞いてなかったのね、と鋭く睨みつけられながら、次の言葉を待つ。

「夏祭り!さっき佑耶君が誘ってくれたけど?」

クリクリとした可愛らしい瞳で、あたしを睨みつける麗奈をそのまま見つめていた。

「そっかあ、もう夏祭りの時期だっけ」

「はっあ!?」

あたしの発言が聞き捨てならないとばかりに、思いっ切り眉間にシワを寄せられる。

ホント、顔と中身のギャップが激しいよなあ。

しみじみと思っていると、視界に割り込むように入ってきた。

「あんたね、頭大丈夫?佑耶君だよ!?あんたがあれだけ好きだった佑耶君だよ!?」

「え、ああ、うん。嬉しいよ?」

「そんだけなわけ!?」


や、そんだけとか言われても。
だって嬉しいし、それしか言えないよ。

麗奈の気迫に押されて少し後ずさると、本日何度目かのため息を零される。


「九条先輩のこと、そんなに気になるんだ」



呆れたように肩をすくめられて、目を見開いた。