…はい？

「あははー、なんか気付いちゃったっていうか、たぶん大分前からそうなんだけど」
らしくなさすぎるような、作った笑顔だった。

すごく重大なことを話してるのに、軽く聞こえるのはその話し方なのか。

それとも、彼の諦めたような口調がそう感じさせるのか。


だけど瞳がどこか寂しそうで、何も口を挟めない。


「んーとね、なんか若干俺危ない人みたい」

「は？」

今口を挟めないと思ったばかりなのに、何の脈絡もない言葉に挟んでしまった。


「んーなんかさー、一緒にいると反応しちゃうの」

そう言って自分の下半身を指差す。


なっ…！変態！？

意味が理解できたあたしは、途端に真っ赤になってしまった。

思わず一歩下がったあたしに「ごめんね」と小さく言葉を返す。

そして言いにくそうに言葉を濁した。


「あと…、これはホント厄介っていうか…」


これ以上、どんな言いにくい言葉があるんですか。