それがいつも通りすぎて、恐怖は消えた。
だけどそれと同時に怒りがこみ上げてきて。
先輩をキッと睨みつける。
「最ッ低!」
「っ、」
睨みつけてる間にも、涙がボロボロ零れた。
先輩が目に見えて驚いてるのがわかるけれど、そんなの止まるわけがない。
だいたい何不機嫌になってたのか知らないけど、いきなり後輩にキスするのは間違ってる!
勝手にイライラしちゃって、自分がサボらせてるくせにしゃべらないし!
よく考えたら最低じゃんっ。
なんでこんなに毎日、この人のいる屋上に足を運んでたんだろう。
「こんなことされるなら、絶対屋上なんて来なかったのに」
最後にもう一度睨みつけて、屋上の扉を乱暴に開けて出ていく。
「なに、やってんだろ…」
閉まった扉の向こうで、またもやミルクティーの青年は俯いていた。