「ごめんね、裕子。泣かないで。私、神崎さんが御曹子って聞いてからおかしいの。裕子に嫉妬してるんだと思うわ。親友失格だね？」

「そんな事ない。恵美ちゃんは私の大切な親友なんだから…」

「私がこんな俗物とは思わなかった。自分が嫌いになりそうだよ」

「征一さんが普通の人だったらよかったのに…。諦めようかな？」

「何言ってんのよ。そんなのだめだよ！」

「だって、御曹子と付き合う自信ないんだもん」

「そんな事言ったら神崎さんが可哀相。好きで御曹子に生まれたんじゃないんだし、御曹子だろうと庶民だろうと、神崎さんには変わりないでしょ？」

「恵美ちゃん…」

「苦労はすると思うけど、神崎さんと頑張りなよ」

「うん、ありがとう」

「私も、最近進藤先輩に冷たくしちゃったから、今夜はサービスしてあげようかな」

「サービスって？」

「うぶな裕子には言えない…」

「………？」