私は音のしたほうを見る。

総司が席を立っていた?

「じゃあ、僕と品川さんで文化祭の出し物の報告書を出しときますね。」

「えっ?」

なんで私??

「やはりわたくしはそちらに行きますわ。」

はい出たー。

目立ちたがり女。

「まぁ、どっちでもいいけど。」

と総司は言った。

じゃあ何も私を呼ばなくてもいいじゃない!

なんか胸の中がモヤモヤするし!ワケわかんない!

「じゃあ私は先生といくから。じゃあね。…行くよ。先生。」

「あ、あぁ。」

コツコツコツ…

カツカツカツ…

何だよ…どっちでもいいなら別に私呼ばなくてもいいじゃん。ワケわかんない!

ふと隣をみると先生がいないことに気付く。

前をみても誰もいないので

後ろに振り返ってみる。

居た。

でも…けっこう遠くのほうにいる…?

あれ?なんで?

「ちょっ…早いよお前!」

「あぁ。すみません。」

しょうがないじゃん。考え事してたんだもん。

口では謝りつつ、心の中では文句を言う菊菜であった。