「私本当に占い師にでもなろうかな?」「なってみれば」「お客で行くよ」「そっか」「ありがとねそのときはお客できてね」「行くよ絶対に」「今日も武さんに声かけそびれちゃった」「うん」「でも遠くから見てるだけでいいんだ」「そっか」「満足できるの?」「うん満足できる」「片思いってつらくない?」「つらい・・・・・」


遠くから貴方を見ているだけで幸せだった15歳の夏・・・・もういないんだねこの世には。さびしいよ・・・ずっと心の奥で好きだったのに・・もういないんだね。


「今度ほんとに声かけてみればどう?」「声かあ・・・」「バスタオル渡して」「うん」「一度話ししてみたいな」「うん話してみたら何か変わるかもよ」「そうだね」
そういいながら美紀はまたぼちぼち歩き出した・・・・・・・。片思いずっとしてる・・・もうかれこれ3年越し。「3年見ていて何も言わないの?」「うん3年見ていて何も言わない」「そっか」「何か今度声かけてみなよ・・・」「うん声かけてみる」「それがいいよ」「うん勇気出してみるね」「うん」「はいバスタオルとか言っちゃって。


そんなにうまくいくわけがない、もう3年越しの片思い、入学式のときからだったプールで泳ぐあなたの姿見て好きになった。はねる水しぶきと彼のたくましいからだが病弱な私にとってはまぶしかった。


「じゃあね」「うんまた学校で」「さよなら」「さよなら・・・・・・・・・・」

明日また会えるね武さん・・・学校で。美紀はおとなしく内向的な性格をしていたなので声がかけられない。声をかけると駄目になりそうだし、いやな顔されるのが怖かった。毎日水泳部の子からもらった写真を眺めていた・・・・・・・ずっと片思いのままかな?自分にもっと自信があればよかったのに・・・ないんだよね全然。だから声がかけられないんだ。もっと私がきれいだったらよかったな、もっとスタイルがよかったら振り向いてもらえたかな?自分にもっと自信があったらな・・・・自信がなかったから声ずっとかけられなかった。