少しずついろんな話をしていた・・・・・・・・美紀の家はいつもお母さんとお父さんが喧嘩していて居場所が無いことや、だから絵を描く癖がついたこととか。


たぶん美紀は何かに逃げたいといつも思っていた・・・・・・暗く冷たい家庭がとてもいやでいつも誰かにすがりたいと思っていた。美紀は今度絵を見せる約束をした・・

武はそう対して美術に造詣が深いわけではなかったけどそれでも絵のことはわかった。

「今度個展開くんです」「へえ個展開くの?」「はい」「見に行くよ必ず」
「来てくださいね小ホールで開くんですけど」「へえ」私、シャガールの絵がすごく好きで青の時代とか「ふん」「あのシャガールって病気の奥さん一筋で愛した人なんですよね」「だから好き」「なんか夫婦愛感じるっていうか素敵な夫婦だなって思う」


「ふうん」「シャガールね」「印象派だったっけ」「抽象画です」「へえ」

武の家庭環境はすこぶるよく妹がいるようだった・・「なんだか武さんがすごくいい家庭に育っているからうらやましい」「家に帰るのが毎日苦痛なんです」「そっかたまに家に遊びにくるといいよ」「妹やかましいけど」「はい」

その日はそこまでで終わり別々に帰った。



家に帰っていつもの様に写真みながらつぶやいていた・・・「なんか夢見てるみたい」「不思議な気持ちだな」「武さんが一緒に帰ってくれるなんて」
「すごくうれしくて夢見たいこれも巴のおかげだよね」「感謝感謝」

そういいながら写真をまた眺めていた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・