『…………』



隆司の力がどんどん抜けていくのが分かって、



あたしはそのまま隆司から解放された。



『行けよ…行くんだろ??行けば…いい…』



『隆司っ…』



隆司はそのまま頭を抱えるようにして、地面に座り込んでしまった。



『隆司??』



『いいから!!いいからもう行けっ…』



もう行ってくれ…俺の気が変わらないうちに……最後に微かに隆司の声はそう聞こえた。



『月美、行くぞ!!』



空人の言葉にあたしは、



『ゴメンね…隆司…』



と、つぶやきながら車に乗り込んだ。