こんな風に、あたしを想ってくれる隆司のことだから、



きっとあたしの気持ちが完全に隆司に向くまで、



ずっとずっと待ってくれるんだろうね。



だけど、あたしは隆司の願いに、いつ応えることが出来るのかな………。



家に着いたあたしは、そのまま勢いよくソファーへと倒れ込んだ。



『あらっ月美?帰って来たの?おかえりなさい』



リビングでテレビを観ていたお母さん。



『うん…ただいまぁ』



『なんだかずいぶんお疲れね?どうかしたの?』



『別に…』



隆司に告白されて、曖昧だけど付き合うような形になって、



本当ならすごく嬉しくて幸せな気分になるはずなのに、



どこか冷めていて、喜んでいない、喜べない自分がいた。



本当にこれでよかったのか、



自分の気持ちの整理すらもあたしは出来ていなかった。