『絶対俺を好きにさせっから!』



帰り道はそのまま手を繋いであたしの家まで二人で歩いた。



『マジでテンション上がるよ~。こんなんで俺ちゃんと今日バイト出来っかなぁ~♪』



『送ってくれてありがとう!バイト頑張って。また明日ね』



バイトの時間ギリギリなのに、ちゃんと送ってくれた隆司。



『おぅ!じゃあな!』



隆司は笑顔であたしに手を振り、駅の方向へと歩き出した。



だけど、何かを思い出した様子で、またすぐあたしの方に駆け寄って来て、



『忘れ物した…』



と、ひと言つぶやき、あたしの前髪を少しかき上げて、



『大事な忘れ物…。大好きだよ……』



そう言って、あたしのおでこにチュッとキスをした。