『俺だけ…俺だけ見とけよ…なぁ…っ』



荒く乱れた呼吸を整えながら、



少しずつ冷静さを取り戻していく隆司。



あたしを解放した隆司の唇は、



男の子なのに、なんだか艶っぽくて、



この唇に自分の唇が重なったんだと思うと、



急に実感がわいてきて、赤面してしまう。



『どうした?こっち見て?月美…』



『ん?……無理っ…』



『駄目!ちゃんと俺を見て?』



恥ずかしくて、顔を上げれないあたしを、



隆司はもう一度肩を引き寄せ、



今度は首すじになぞるようにゆっくりとキスをした。