柔らかな隆司の髪を撫でるように動くあたしの指先。



『あたし……』



あたしの、この行動はどう考えてもおかしいけど………それでも触れたかった。



『隆司に触れられるの嫌じゃないからね…』



『………マジ?』



『うん……でも、ゴメンねっ…なんか…あたし…変だねっ』



自分の行動に急に恥ずかしくなって、伸ばした手を引っ込めようとしたあたし。



でも、隆司の髪に触れていた指先は、



いつの間にか隆司に掴まれ、



次の瞬間には強い力で抱き寄せられていた。