遠くから野球部の掛け声が聞こえくるだけの、



静かな教室に隆司と二人きりになったあたし。




『ふっ……ぶっ…はっはっ』



あまりにも、なんだかいつもとは違う真剣な表情の隆司。



そんな隆司と目が合ったあたしは、その瞬間、思わず吹き出してしまった。



『んだよ~!俺の顔、そんなに可笑しいかぁ~?』



爆笑している、あたしの様子を見て、隆司も笑って言った。



いつもの隆司に戻ったようで安心するような気持ちになるあたし。



『全く失礼な奴だなぁ!』



『ゴメン、ゴメンってば!』



隆司の手があたしの髪をクシャっと触れた。