『月美にも俺の歌声聴かせたかったよ!マジで!感動して泣けるよ?』



『バカ隆司~!自分でそんなこと言うとか、引くわぁ~。ねぇ、月美~?』



『…あたしもカラオケ行って、聴きたかったかも…』



『だろっ??今度は誘っても断るなよ??なっ!』



クラスでも存在感たっぷりの隆司は女の子にも人気がある。



あたしの隣りにいる、この麻紀だって、



なんとなくだけど、実は隆司を好きなのかもって思うし、



クラスの中にも何人か「隆司ファン」がいるのも事実。



『昨日、メールの返信待ってたんだけど…』



そんな隆司に、誰にも聞かれないような小声で言われて、



『あ…ゴメっ…ん』



なんだか焦って赤面してしまうあたし。