車のドアを開け、外に出てしまえば、



あたしにとっての空人との時間は終わりになる。また一人に戻るだけ。



そして今度は、またいつくるか分からない空人からの連絡を待つだけの時間が待っているんだ。



空人に彼女がいると知ってからは、あたしから連絡をしないことにしたから。



あたしが降りると、車をゆっくりと発進させ、行ってしまった空人。



彼女の誕生日の日にまで、あたしに会ってくれたのは、



あたしへの優しさ??それとも同情??



あたしにキスした、その唇で、



今度は当たり前のように彼女にもキスするの??



とっくに気持ちは割り切っているはずなのに、



そんな思いでいっぱいになるあたしは、



空人のそばにいる資格があるのかな……。