『空人…』



悲しげに曇る空人の目を見ながら、



あたしは空人の大きな手を強く握った。



あたしはこの手をもう離したくない。



あたしはこの手から離れない……そう思うと力がこもった。



空人もギュっと握り返してくれて、



『今までよりもっと月美を幸せにするからな…辛い思いさせちまってた分、取り返すから!』



はっきりとそう約束してくれた。



『うん…。あたしも空人を幸せにしたい…』



握り合った手から伝わる温もりをお互いに感じながら、



あたしと空人は、もう一度キスをした。