要は、組員にいい放つ。

「分かった・・・
  
 お前達、武器を持て
 今すぐ灰塚組へ出向く

 カイリを助ける」

「俺も、行く」

そこに居たのは
会澤組組長、細矢新。

「アラタ
 
 会澤組が動く
 必要は無い
 
 うちだけで、十分だ」

「俺は、イオリに
 カイリを守ると約束した
 
 カナメ、お前に
 これだけは譲れない」

馨は、高月浬という男の為に
関東を牛耳る、二つの組織が
動き出すことに、体が震えた

『カイリ、死ぬなよ』

「親父?」

今、確かに親父の声が
聞こえたような気がした。