「静かにせえ、何事や?」

「ついさっき
 入江組が・・・」

「入江組が、何や?」

その場に立つ、馨の腕を
掴むのは、保。

「カオル、どうした?」

「親父・・・」

息を大きく吐いて話し出す、馨

「入江組のアホが
 灰塚組に乗り込んだらしい」

慌てて起き上がろうとする、保

「親父、寝てなあかん」

「これが寝ていられるか・・・
 服はどこだ、どこにある?」

「そんな体で何処行くねん
 足手纏いになるだけや」

「うるさい、放せ
 お前には関係ない」

「関係ないわけないやろが
 アンタは俺の親父や
 死んでもたら困るんじゃ

 親父・・・
 俺に考えがある
 任せてくれ」