結局、家の玄関まで奏に送ってもらった。正直少しだけ恥ずかしかったけれど、うまく真っ直ぐには歩けないから奏に肩を貸してもらった。それは初めてじゃない。こんな景色を、遠い昔に見たような気がした。
「ちゃんとゆっくり休むのよ」
奏の言い付けを守り、帰ってすぐに自分の部屋のベットへと倒れ込んだ。父も母もまだ帰っていない。
ドアの横に立て掛けてあるギターを見て、なんとなく手に取ってみた。
2、3度、適当なコードを鳴らしてみる。大丈夫、ちゃんと押さえられる。気付けば、いつの間にか唄い出していた。
「ちゃんとゆっくり休むのよ」
奏の言い付けを守り、帰ってすぐに自分の部屋のベットへと倒れ込んだ。父も母もまだ帰っていない。
ドアの横に立て掛けてあるギターを見て、なんとなく手に取ってみた。
2、3度、適当なコードを鳴らしてみる。大丈夫、ちゃんと押さえられる。気付けば、いつの間にか唄い出していた。