突然大きな揺れが体を揺らした。僕はブランコから振り落とされる。同時に、とてつもなく大きな音が耳に突き刺さる。太鼓を思い切り叩いたような音。何かが破壊されるような音。僕は地面に両手をつきながら、隣にいる女の子の声を聞いた。
「祐希くん? どうしたの? 大丈夫?」
僕が口を開くよりも先に、その声は聞こえた。僕は大丈夫。だけど、なぜか、うまく、声が出ない。
「……」
「祐希くん! いきなりブランコから落ちるなんて……本当にどうしたの!?」
「……」
「救急車、呼ぼうか?」
「……大丈夫」
「えっ?」
「僕は……大丈夫。……奏は?」
自然と、彼女の名前が引き出された。奏。
奏は小さく息をついた。
「よかったぁ……私は全然大丈夫だよ。とりあえず、帰ろう?」
砂のついた手を払い、顔を上げると心配顔したいつもの奏が見れた。
「祐希くん? どうしたの? 大丈夫?」
僕が口を開くよりも先に、その声は聞こえた。僕は大丈夫。だけど、なぜか、うまく、声が出ない。
「……」
「祐希くん! いきなりブランコから落ちるなんて……本当にどうしたの!?」
「……」
「救急車、呼ぼうか?」
「……大丈夫」
「えっ?」
「僕は……大丈夫。……奏は?」
自然と、彼女の名前が引き出された。奏。
奏は小さく息をついた。
「よかったぁ……私は全然大丈夫だよ。とりあえず、帰ろう?」
砂のついた手を払い、顔を上げると心配顔したいつもの奏が見れた。