「能力って……記憶の交換だよね? 今出来るようになったの? やったの? なんでそうなったの?」
「ちょっと待って」真鈴の質問攻めに僕は困った。だいたい、真鈴の顔もまだよく見えないままだ。「僕にもよく判らないんだ。でも、まだ記憶の交換はやってない。第一、今やるとしたら真鈴の記憶と交換するしかないだろう?」
「……そうね。ごめんなさい」
その時、何かさっきまでとは違う空気に気付いた。何かが違う。何かが足りない。
「……真鈴、子猫はいるよね?」
真鈴が闇の中、体を動かしているのを感じる。子猫の気配が、無い。
「祐希くん」
「真鈴、いた?」
「いない」
子猫が消えた。
「ちょっと待って」真鈴の質問攻めに僕は困った。だいたい、真鈴の顔もまだよく見えないままだ。「僕にもよく判らないんだ。でも、まだ記憶の交換はやってない。第一、今やるとしたら真鈴の記憶と交換するしかないだろう?」
「……そうね。ごめんなさい」
その時、何かさっきまでとは違う空気に気付いた。何かが違う。何かが足りない。
「……真鈴、子猫はいるよね?」
真鈴が闇の中、体を動かしているのを感じる。子猫の気配が、無い。
「祐希くん」
「真鈴、いた?」
「いない」
子猫が消えた。