なんなんだ、これは！？
目の前に突然、小さな札が並べられ始めた。その札は僕の視界の隅から隅までを埋め尽くし、それだけでは留まらず遂には僕の四方八方を完全に包んだ。長方形の白く、小さな札。僕はその中のひとつに顔を近付けてみる。そこには何かが書かれていた。
『××××年×月×日 奏に出会う』
これは…僕の記憶！？　並べられた札をよく見てみると、中にはそこから発する光の色が違うものもあった。真っ赤に光っているものを手に取ってみる。そこにはこう書かれていた。
『××××年×月×日 母親死去』